ニセコ町/「まちのミライ」と共につくる地域のスポーツイベント「ファミリーランニング 2024」を地域おこし協力隊が主催
こんにちは!いつもnoteを読んでいただき有難うございます。
北海道ニセコ町の公式noteを担当しています、伊藤里佐(いとうりさ)です! いまニセコ町で話題の情報、オススメのスポットや、移住者・起業者が増えている背景、ここでしか話せない裏話など…自由に発信しています。
今回は町に溢れる魅力的な取り組みの中から、スポーツ振興にまつわる話題についてお届けします!
ひとりの隊員の想いから生まれた企画「ファミリーランニング2024」!
2024年10月19日、親子や兄弟、友人同士で1kmを楽しく走ることを目的とした「ファミリーランニング 2024」が開催されました。
この企画は、ニセコ町地域おこし協力隊によるチャレンジ事業で、当初野外のニセコ町運動公園で開催予定でしたが、当日の雨天によりニセコ高校体育館に会場を移し開催となりました。
チャレンジ事業というのは、地域おこし協力隊を卒隊したあとに目指す自立に向けた取り組みに沿って、チャレンジしたいというイベント企画があれば、隊内でプレゼンテーションを行い、賛同が得られた場合に定められた範囲内でイベントを実施できるものです。
ニセコ町地域おこし協力隊は29名(R6.9時点)在籍しており、毎週水曜日には定例ミーティングが行われています。
2024年8月下旬、協力隊に着任してまだ数ヶ月の元クロスカントリースキーヤーの清水康平さんが考案したチャレンジ事業についてプレゼンテーションしました。
清水康平さんが地域おこし協力隊としてやりたいこと
「競技選手を引退したら、自分がこれまで取り組んできた ”クロスカントリースキー” というスポーツを通して学んできたことを地域に生かしていきたい。」
そんなことを考え始めていたのは、まだ現役をしていた頃からだそう。
「こどものうちは競わずに、純粋にスポーツを好きになって欲しい」
「自分はスキーを始めてみたら他の子よりも速くて、いろんな大会でたくさん優勝することができて良い思いも沢山しましたが、クロスカントリースキーを続けていくうちに ”勝つことが当たり前” になっていった反面、プレッシャーで競技が嫌いになってしまったり、もうやりたくないと苦しい日々を過ごし嫌な思いをした時期もありました。」という。
この言葉に裏打ちされるように、「ファミリーランニング2024」イベントは ”純粋に体を動かすことが楽しい!” と思ってもらえるような機会を作りたいという想いを形にすることが目的で、親子や友人同士でスポーツと触れ合えるランニングイベント企画を考え、提案されました。
清水康平さんにインタビュー🎤
ー企画を立ち上げた想いについてはこれまで伺わせていただきましたが、「大変だったこと」「やりがいを感じた瞬間」について何かエピソードがあれば教えてください!
そうですね~ まずニセコ町に来て過ごした時間があまりにも短い中でイベント開催に取り組んだので、環境の把握がかなり大変でした・・!
どの施設にどんな設備や備品があるのか?、担当者を知らないので誰に相談したら良いか?、ニセコ町にある事業者さん自体も分からなかったです。
ーなるほどですね。よく周囲の協力隊員や町の人に、紹介して欲しいと志願していましたよね。
はい。とにかく誰も知らないし、知られていないし、紹介頼みで、、「ほんとに俺って人脈ないなぁ~・・」とあの時は思っていました。
ただみなさんのおかげで、イベント開催に取り組む中で多くの町の事業者や町民のみなさんとつながれたので、協力隊一年目にしては早めに人のネットワークを作ることができたと思います。
協力隊にとっての『定住する』というゴールを考えたときに、意義は大きかったなと実感しています。
ー移住してすぐにイベント開催、そして”定住”に向けて夢や展望はありますか?
あります。
個人的に自立するため週一回ランニングを始めているのですが、その他にもリズム体操にフォーカスした体操教室を開催したいと考え中で、今年度中に日本スポーツ協会アクティブチャイルドプログラムの資格の取得を目指しています。
バルシューレというボール遊びをしながら行う運動の資格も取得しようと考えています。これは未就学児用の教室で使えます。
教室も季節ごとに変えて、春は体慣らしのために「ストレッチ」、運動会シーズンには「走る」、夏は横や斜めの動きを加えるため、どちらに転がるか予測が難しい「ボールトレーニング」といったメニューにする。
アスリート志向の人向きには、体幹を鍛えるメニューで競技力UPを目指せるプログラムを作りたいと考えています。
ー素晴らしいですね!
これからも競技者経験を活かして、楽しく運動ができるイベントや教室にぜひ取り組んでいってください!
はい!ありがとうございます頑張ります!
ニセコ町 × 株式会社まちのミライ
「ニセコファミリーランニング2024」は、ニセコ町と地域スポーツ振興において連携協定を結ぶ「まちのミライ」さんが、元北海道コンサドーレ札幌の選手であり、芽室町の元地域おこし協力隊として地域スポーツ振興に取り組んだ経歴もある横野純貴さんを派遣し、ニセコ町の子どもたちとリズム体操や風船バレーで体を動かし、盛り上げました。
株式会社まちのミライHP >>
●【ニセコハートラボとは】
ニセコハートラボ(https://nisekoheartlabo.com/)とは、ニセコ町が考える持続可能なまちづくりに共感する多様な企業・団体とのパートナーシップの枠組みであり、主に「オフィシャルパートナー」「寄附」「人材派遣」などの関わり方があります。
このニセコハートラボオフィシャルパートナーによるパートナーシップを通じて、ニセコ町との連携にとどまらず、町とつながりの深い企業や団体間での交流・連携の機会を増やすことで、持続可能なまちづくりの推進を目指します。
ニセコハートラボオフィシャルホームページ >>
●【オフィシャルパートナー協定】
地域を取り巻く社会的な要因への共通認識を持ち、相互の資源の活用と連携による効果的な事業を実施することで、地域経済の発展及び住民福祉の向上を図り、地域課題の解決に取り組むことを目的とする。
ニセコ町と共感をかたちにするニセコハートラボで、オフィシャルパートナー協定を締結した株式会社コンサドーレ、一般社団法人コンサドーレ北海道スポーツクラブ、株式会社まちのミライの締結式が札幌市で行われました。
株式会社コンサドーレ、一般社団法人コンサドーレ北海道スポーツクラブ、株式会社まちのミライとニセコハートラボオフィシャルパートナー協定を締結 | インフォメーション | 北海道ニセコ町 (niseko.lg.jp)
ニセコ町公式ホームページ >>
ニセコ町役場に訪問
ニセコ町のスポーツ振興に寄与するといった主旨に賛同してくださった企業は、総勢21社に達しました。
ニセコファミリーランニング2024実行委員は、イベントのロゴマークを作り、チラシを制作、町内掲示板や飲食店などに掲示する作業をしましたが、その後も事業者さんにご挨拶を実行したため、すでに刷り上がった告知用のチラシに企業名を入れて修正することが出来ないということもあったといいます。
ニセコ町役場を訪れ、ニセコ町片山町長、山本副町長、片岡教育長にイベント企画について、開催に向けた想いや目的について報告を行いました。
町長らは「ニセコ町に移住してきたみなさんのような人たちがイノベーションを起こしてくれることをいつも期待しています」
「子どもたちが楽しめるイベントというのは親も含めて喜ばれるので応援しています」
などと、地域おこし協力隊へ激励の言葉を贈られました。
イベント開催までの準備
いよいよ準備スタート。
実行委員として集まった地域おこし協力隊メンバーは、全部で9名。
話し合うことや決めることが沢山ある中で、それぞれ配属先はバラバラにも関わらず、時間を見つけては集まり、進めていきました。
「このイベントに関わることで、それぞれの得意なことを生かしてほしい」という委員長・清水さんの考えのもと、実行委員としてファミリーランニング2024のイベントに関わった協力隊が、何かを得て自立活動に生かすことができるなど、一過性の作業にならないことを狙いとして挙げており、みんなが率先して作業を進めていきました。
また、「健やかなココロとカラダを持ち、育つ子どもたちが増えることを願って」準備してきたそう。
・”ニセコ”と”親子”をイメージできるイベントロゴを独自制作
・独自制作した大会プログラム
・スタートゴールに使用予定だった木製パネル製作
イベント当日
生憎の雨でも、スポーツに関心を持ち、エントリーしてくださった総勢96名の参加者のみなさんが次々に会場へ。
受付では、本イベントのプログラムとゼッケン、そして、POW BAR、ルピシアの紅茶ティーバック、綺羅乃湯入浴券が参加賞としてプレゼントされました。これらは、大会趣旨に賛同してくださったニセコ町の事業者さんからの協賛によるものです。
野外運動公園でスタートゴール地点の表示として使用する予定だった木製パネルは、プログラム種目の風船バレーボールのチーム分けやチーム配置の案内に使用しました。
廃材を提供したPOW BARさんの『アウトドアの行動食としてはもちろんのこと、日常でもアクティブでいることを最大限に楽しむために』といった理念は、イベント趣旨に沿っていて、意義を与えてくれました。
また、「エナジーバー1本に使うプラスチックの11倍の量をビーチや自然界から回収し、焼却や埋め立てはせずに再利用可能な物へ加工したり、燃料に変えています。
プラスチックをパッケージに使うことに責任を持ち、製造過程における廃棄物を減らし、環境に与える影響を軽減、またはゼロにするだけでなくプラスにする方法を常に模索します。」といった企業の行動理念に則り、イベント実行委員は、未就学児用の高さを考慮したソフトバレーボールのネットテープを作り、使用しました。
他にも同様に、廃棄になるボトルや瓶はありますか?と各事業者さまに相談したところ、ニセコ町の高橋牧場さんから「飲むヨーグルト」の空きボトル、ニセコ蒸溜所さんから世界Gold award を受賞した「ohoro JIN」の廃瓶が快く提供され、会場の装飾として使用されました。
無機質な体育館に、秋らしい草花の色が映えて、会場の雰囲気がよくなりました。
参加者からは「このまま持ち帰ってよいですか?」という問合せもあり人気を集めていました。
参加者の笑顔が弾ける会場
全身を使って運動する参加者
親子参加で一緒に楽しめるリズム体操を横野さんがレクチャー
雨天で、当日の早朝まで室内開催にするかどうかの判断に悩まされた今回の「ニセコファミリーランニング2024」ですが、、
「体育館で笑顔満載で飛び跳ねる子どもたちを見ていると、自分自身の幼少期を思い出しました。」
「ただひたすらに、大きな風船を何も考えずに追うことで、無我夢中になれるっていいなと思いましたね。こういった時間を過ごすことで、体を動かすことが好きになってもらえたら嬉しいです。」と清水さんは開催して良かったと話しました。
スタッフ弁当提供
ニセコ町地域おこし協力隊で、飲食店業で自立を目指す工藤実紗さんと、そのサポートをする夫の大輔さん、そして同様に活動する伊丹貴子さんがお弁当制作を担当され、イベントスタッフ用としてイベント終了後に振舞われました。
日ごろから、ニセコ町地域おこし協力隊として、町内飲食店開業を目指して活動しており、この日のお弁当調理のために材料調達や経費計算、メニューの考案、下ごしらえにかかる時間を逆算し、仕込みをするなど頑張っていました!
ニセコ町地域おこし協力隊公式Instagram
イベント用に立ち上げた「ファミリーランニング2024」公式Instagram
協賛企業
「ニセコファミリーランニング2024」に協賛した企業は、ニセコ町を代表する会社ばかり!
「ニセコファミリーランニング2024」実行委員は、ご協賛いただきました企業さまに、誠に感謝申し上げます!と述べていらっしゃいました。
あとがき
運動不足なわたしは、軽めのジョギングでも直ぐに息があがってしまいますし、何ならストレッチだけで筋肉痛になることもあります(笑)
でもスポーツをしたあとは楽しかった!と清々しい気持ちになります
地方自治体と地域に根付くプロスポーツ団体が絆を築く取り組み事例はさまざまあると思いますが、ニセコ町ではこれまでプロ野球の「日本ハムファイターズ」さんが町内でイベントなどを開催してきています。
そこには、ニセコ町のパワーだけでは作り出せないにぎわいが生まれ、町の外との絆を感じる機会が与えられて、特に町内のこどもたちにとっては未来へ夢を膨らませるきっかけになっているかもしれません。
そのような機会は多ければ多いほど良いですよね。
そして今回の「ニセコファミリーランニング2024」イベントを通して、プロサッカーから「コンサドーレ札幌」さんがニセコ町と繋がれたことは、大きな一歩なのかなと思いますし、とてもワクワクします。
今後のニセコ町の教育カテゴリーにどう関わり、どのような広がりを見せていくのか注目していきたいです⚽
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