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ニセコ町の「移住」と「起業」の話 /Vol.3 小曽納華菜さんインタビュー

ニセコ町でホットな話題の1つといえば、「移住」のはなし。
ニセコ町は人口5,000人程の町ですが、過去20年間に渡って人口が増え続けているという珍しい町です。
地域おこし協力隊人数を見ても、北海道内では東川町に次いで2番目に多いエリアがニセコ町となっています。
【参考】地域おこし協力隊導入状況はコチラから                 

移住後に起業する人も増えていて、2021年4月~9月期では昨年同期比で法人設立数の増加率が全国町村で6位と、国内でも高い起業率となっています。

(出典)日本経済新聞/移住者が火付け役 都市部も助成充実 「ニセコ全国町村で6位」
2021年11月13日掲載

ニセコ町内の移住・起業熱とその背景については、初回記事でも紹介しているので、読んでみてくださいね。


こちらの特集記事【ニセコ町の「移住」と「起業」の話】では、これからニセ町へ移住を検討されている方に向けて、「ニセコ町での移住・起業のリアル」を紹介しています。

■過去のインタビュー記事はコチラから


今回は2017年に東京からニセコ町へ移住された小曽納華菜さんのご紹介です。
地域おこし協力隊として移住後、ニセコ町でフリーランスとして事務代行業を営む小曽納さん。
「なぜ移住したいと思ったのか?」
「移住先として選んだ場所が、なぜニセコ町だったのか?」
「ニセコ町に移住して良かったことや、困ったことは?」
「ずばり、移住に失敗しないために、移住前に考えておいてほしいこと」

などなど、根掘り葉掘り伺ってきました!


注)なお、こちらのnote内で「ニセコ」と記載する場合は、ニセコ町・倶知安町・蘭越町のニセコ観光圏を指します。


小曽納華菜さん
茨城県出身。大学進学を機に東京へ上京、そのまま東京で就職。企業で人事管理の仕事に携わった後、2014年からワーキングホリデーを活用してカナダに滞在。2015年に帰国し、2017年4月からニセコ町へ移住、同年5月から地域おこし協力隊として活動開始。協力隊卒業後は、「Epeshiro事務代行サービス」を設立し、ニセコエリアの事業者から事務代行を受けるほか、五色インフォメーションセンターの窓口業務も担当するなど、幅広く活躍をしている。



「英語」×「観光業」を考えた時に、導かれるように移住が決まったニセコ町

2014年、ワーキングホリデーを活用しカナダに滞在中の小曽納さん

■小曽納さんはどうしてニセコへ移住されたのですか?

ニセコへの移住のきっかけを遡ると、ニセコに移住する3年前、ワーキングホリデーでカナダのジャスパーという町に住んだ時のエピソードに触れることになります。
東京の大学を出て、そのまま東京に就職をした私は、ワーキングホリデーや留学で海外に行く知人が身近に多く、純粋に羨ましいなと思うようになりました。そこで、自分もワーキングホリデーを活用してカナダで生活することにしました。勢いに任せて海外に飛び出したものの、英語はまともに話せず、異国での生活に心細さを感じていました。そんな私の心の支えとなったのが、ジャスパーの観光センターで働いていた日本語を話せるオーストラリア人の女性の存在でした。彼女は外国人の私にも分け隔てなく優しく接してくれました。カナダで過ごした時間は、彼女の存在にとても救われたと思います。また、定期的に観光センターへ通うなかで、必然的に観光業へも触れるようになり、漠然と「観光業で仕事をしてみたい」と感じるようになりました。

それから帰国後、東京の企業で人事管理の仕事をしつつも、たまにその時の気持ちがよみがえることがあり、「東京を離れて自然を感じる場所でまた暮らしたい」「観光業に関わってみたいし、せっかく学んだ英語も活かせる仕事がいい」と考えるようになりました。
そんな時、電車の中吊り広告に目を奪われました。内容は地域おこし協力隊フェアのイベント告知で、全国47都道府県すべての地域のブースが集まるという内容でした。漠然と東京を離れたいと考えていた私にとって、全国各地を検討したうえで移住先を決める機会として最適だと思い、イベントに足を運びました。イベント会場で最初に目を奪われたのがニセコ町ブースの羊蹄山のポスターでした。まるで羊蹄山に吸い寄せられるかのように、ニセコ町のブースへ行き、そこで当時ニセコリゾート観光協会で働いていた現役の地域おこし協力隊の聖(ひじり)さんに出会いました。聖さんからニセコは外国人も多く英語を活かせるエリアであること、ニセコリゾート観光協会での仕事も協力隊の活動先であることを聞き、運命的なものを感じ、フェアの後すぐにニセコ町の地域おこし協力隊へエントリー。1ヶ月後にはニセコを面接で訪れ、その数日後には合格通知が届き、移住が決まりました。実は私、人生で1度も北海道を訪れたことがなく、ニセコ町の面接が人生初北海道だったんです。自分でもこの時の決意や行動力はもの凄いなと振り返ってみて思いますね(笑)

「とにかく目の前のことにひたむきに取り組む」地域おこし協力隊としての活動スタート

ニセコ移住2年目、HTBのマスコットキャラクターonちゃんと撮影する小曽納さん

■ニセコ町に移住してから、まずはどんなお仕事をされたのですか?

移住後すぐに、ニセコ地域おこし協力隊としての活動を開始しました。配属先は希望が叶い、ニセコリゾート観光協会で働くことになりました。
観光業の仕事に携わりたいとずっと感じていたので、念願が叶って嬉しい反面、観光業は全くの未経験ということもあり、仕事へのプレッシャーは想像していたより大きなものでした。とにもかくにも、まずは土地のことを知り、観光客の方へ観光情報を伝えられるようにならなければ!と、配属後は町のことを知るために、町内各地いろんな場所へ足を運ぶようにしました。
平日は観光協会の仕事をしながら、イベント時期の土日は町おこしのイベント活動に取り組み、地域おこし協力隊1年目はとにかくがむしゃらに町の役に立てるようにと活動しましたね。

ニセコ移住1年目、地域おこし協力隊の先輩たちと。小曽納さんは上・右から2番目


ニセコリゾート観光協会で「星空の旅」の立ち上げに携わる

ニセコリゾート観光協会が販売するニセコアンヌプリ星空ピクニック2022

配属先のニセコリゾート観光協会では、JRニセコ駅のなかにある観光案内所での窓口業務や、ニセコ町内での観光イベントの運営のお手伝いなどを担当していました。そのなかでも強く印象として残っているお仕事が、配属直後に担当した「星空の旅」の立ち上げに関わったことです。星空の旅は現在は「星空ピクニック」として継続していて、その元祖になっているのが2017年の星空の旅です。
企画の背景は、ニセコの夏季観光集客と、ニセコアンヌプリ周辺のホテルへの宿泊を促すことを目的に、夏にニセコアンヌプリ地域で夜間イベントを開催して、そのまま宿泊してもらおうというものでした。
みんなでアイデアを持ち寄りながら出来たのが、アンヌプリスキー場のゴンドラを夏の夜に運転させて、星空を眺めるスペシャルな体験イベントでした。ゴンドラ終着点の頂上では、レジャーシートを敷いて、寝転がって星空を眺めながら、星座について星のソムリエに説明してもらえるという内容で、5年経った今でも継続して開催されていることはとても嬉しく思います。
実は最近嬉しかったことで、今年開催の地域おこし協力隊のお試し体験「お試し協力隊」に参加された女性が、以前この星空の旅に参加してくれたことがあるそうで、「とても感動しました」と言ってくれた時に、時間を超えてまた嬉しい気持ちになりました。

【CHECK】ニセコ星空ピクニック(ニセコリゾート観光協会主催)


ニセコ町に移住して困ったことランキングTOP3

2021年、車が雪に埋まってしまった際の写真(小曽納さん撮影)

■ニセコに移住して困ったことは何ですか?
1位:カメムシ
実は私、虫が大の苦手なんです。。北海道=ゴキブリがいないという話しから、北海道に虫は少ないだろうと思い移住。びっくりしたのが秋のカメムシ大量発生です。奇しくも移住1年目は近年稀にみるカメムシ大量発生の年で、、本当に地元へ帰ろうかと思いました。

2位:雪道運転
自分がどれだけ注意しても危険なのが雪道運転。移住3年目で事故に遭いました。注意して運転していたものの、相手の車が雪道で飛び出してきて、雪道の影響でブレーキが上手くきかず衝突事故になり、車を修理することになりました。ただ、よく考えたら私もライトを付けないで運転していたので、それも事故の要因になっていたように思います。それ以降、まだ明るい夕方の時間でも早めにライトは付けるようにしています。
あと、ホワイトアウトも想像以上でした。数メートル先が全く見えなくなるホワイトアウトは危険なので、悪天候時には雪道は運転しない方が良いですね。あと、雪道は矢羽根(やばね)を頼りにして路肩を把握しながら運転することも重要です。

3位:大雪
2位とも被りますが、やはりニセコの大雪は毎年格闘します。仕事から帰宅後に家の前の雪をおろして翌朝に備えても、翌朝はまた雪が何センチも積もっているので出勤前の雪おろしに30分はかかります。移住1年目の冬は油断していて、車が雪に埋もれてしまったこともありました。ひどい時は自分の車がどこにあるか見つけられないぐらい雪に埋もれるので注意が必要です。

ニセコ町に移住して良かったことランキングTOP3

2018年、ダチョウ牧場から羊蹄山を撮影した1枚(小曽納さん撮影)

■ニセコに移住して良かったことは何ですか?
1位:自然が身近
やはり移住の決め手にもなった羊蹄山や、ニセコ連峰など、大自然が当たり前のように目の前にあることですね。毎日、自然のなかで過ごす時間はとても幸せを感じますし、羊蹄山も四季折々、見え方が変わるので、毎日羊蹄山を眺めながら季節を感じる時間が私の幸せ時間です。

2位:野菜
ニセコの野菜はとにかく美味しい!これは自信を持って言えますね。私はよくニセコビュープラザで野菜を購入していて、特にお気に入りはニセコピリカファームのトマト。あとはトウモロコシも大好きで、そのままレンジでチンをして、おやつ代わりに食べたりします。夏はメロンもお気に入り。
美味しいのに値段もお手頃。食事は毎日のことなので、移住して本当に良かったと思います!笑

3位:生活にゆとりができた
東京で働いていた時は帰宅は23時を超えるのが当たり前、満員電車も苦手でした。移住後は生活が180度変わり、とにかく時間に余裕ができて、生活にゆとりを感じます。また、ニセコに住んでいる人のほとんどが、そうした心にゆとりのある人が多い印象で、人との繋がりやコミュニケーションのなかに温かさを感じます。

アンヌプリ山頂から臨む羊蹄山を撮影した1枚(小曽納さん撮影)


「メリットもデメリットも包み隠さず伝える」移住は町と移住者と双方での相性が大切

移住相談を受けている小曽納さん

■ニセコ町の移住定住支援とはどんなお仕事ですか?

ニセコの移住定住支援員のお仕事は、実は今年4月から始めたばかりで、地域おこし協力隊時代の先輩で、移住定住支援員をされていた奥田さんからの紹介がきっかけでした。移住定住支援員として英語に対応できる人を探しているとのことで、私も参加することになりました。
お仕事内容としては、移住者交流会の企画や、おためし協力隊の受け入れサポート、移住相談の窓口対応などを奥田さんと担当しています。
先日、10月22日に移住者交流会も開催しました。移住者の方が移住して終わりではなく、移住して良かったと思ってもらい、ずっとニセコに定住してもらえることが移住定住支援員の仕事だと思っています。なので、最初の移住相談の時から、ニセコの魅力はもちろんのこと、ニセコ生活の大変な面や移住のデメリットなども包み隠さずに伝えることをモットーにしています。良いことも大変なことも全てを理解した上で、ニセコに移住して生活を満喫してくれる人が増えることが、仕事のやりがいになっています。


小曽納さんが企画した「ニセコ町移住者交流会

【CHECK】小曽納さんが企画した「ニセコ町移住者交流会」

【CHECK】移住相談窓口の紹介


そのほかに、ニセコ地域の飲食店や、ニセコ町学習交流センター「あそぶっく」での事務代行のほか、地域おこし協力隊の支援業務、そのほかにもDMOのニセコプロモーションボードのニセコ観光DX(デジタル・トランスフォーメーション)事業の支援業務などにも携わるなど、幅広く域内で活躍をされる小曽納さん。幅広く活躍される小曽納さんですが、どのようにしてお仕事のご縁に繋がっていらっしゃるのかを質問しました。
「地域おこし協力隊の先輩や、町の方などからのお声かけをいただき、お仕事に繋がることが多いです。地域の人材不足もあり、スポットで働ける人材への需要を感じてお仕事を探していたところ、いろいろな事業者の方からお仕事をいただき、パラレルに活動させていただけることに嬉しく思います。」

■小曽納さんへのお仕事のご相談


【CHECK】ニセコ町の人材採用プロジェクトについてはこちらの記事もチェックしてみてくださいね。



(取材後記)
カナダへのワーキングホリデーやニセコ移住を通して、体験した苦労や、感じた心細さを、今は移住定住支援員として移住者に真摯に寄り添う小曽納さん。移住定住支援員として働く小曽納さんは、移住者にとってまさに小曽納さんがカナダで出会った観光センターの女性のような存在なのではないでしょうか。メリットもデメリットも包み隠さずに伝えるという姿勢に、小曽納さんの移住者に対する優しさや誠実さと共に、ニセコに対する愛情も感じました。移住定住支援員だけではなく、ニセコエリアのさまざまな事業でマルチに活躍される小曽納さん。今後も小曽納さんの活躍から目を離せません。


ニセコ町の「移住」と「起業」の話シリーズでは、ニセコで移住・起業された素敵な方を今後も紹介していく予定です。
私のことも取材してほしい!というニセコ町在住の移住・起業者の方も募集中ですので、ぜひご連絡をお待ちしております!(自薦他薦問いません)

■ニセコ町への移住相談はコチラから

■お問い合わせはコチラから


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